さて、皆さんはクリスマスの予定はどうなっていますか?
彼女と聖なる夜を過ごすために、お高いホテルの部屋を予約済み?
彼氏に高額なプレゼントをおねだりしちゃった?
なるほどなるほど。
爆発しろ!
というのは冗談で、街にクリスマスのイルミネーションを見かけるようになると、ああ、クリスマスの時期なんだなあと実感しますよね。
彼女と聖なる夜を過ごすために、お高いホテルの部屋を予約済み?
彼氏に高額なプレゼントをおねだりしちゃった?
なるほどなるほど。
爆発しろ!
って、しつこいですね、ごめんなさい。
クリスマスを一緒に過ごす相手がいていいですね……。
相手がいない人の事も考えてください……。
というモテない奴のひがみは置いておいて、クリスマスシーズンになると街中にイルミネーションが広がり、「X’masセール」「X’masキャンペーン」のような看板も見かけるようになるかと思います。
「X’mas」というのは、もちろん「クリスマス」と読むのですが、じつはこの「X’mas」という表記、間違いだというのは知っていましたか?
僕は数年前に校閲(こうえつ)という、人が書いた文章の内容に間違いがないかをチェックする仕事をしていた事があるんですが、その際にこの「X’mas」が出てきても疑問を抱かずにスルーしてしまい、社内でかなり大きな問題になってしまった経験があります。
結論から言ってしまうと正解は「Xmas」なんですが、当時はなんで「X’mas」が間違いで「Xmas」が正しいのかという理由を知りませんでした。
というわけで、今回は「X’mas」と「Xmas」の違いや、なぜ間違いが起きたのかなどを紹介しようと思います。
この記事にはオチがついてるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
なぜクリスマスの事を「Xmas」という表記するのか
皆さんご存知のように、クリスマスは英語で「Christmas」と書きます。
これは、「キリスト(Christ)」の「ミサ(mass)」からきています。
どうして「Christmas」を「Xmas」書くのかというと、Xがキリストだからなんですね。
そして、なぜXがキリストなのかというと、ギリシャ語でのキリストは「Χριστος」と表記するからです。
つまり、「Χριστος」の頭文字とミサの「mass」を合体させた表現が「Xmas」というわけです。
なぜ「X’mas」という誤表記が生まれたのか
まず、「X’mas」と書くのは日本だけのようです。
「X’mas」の「’」は、アポストロフィ、いわゆる省略記号です。
「I am」が「I’m」になったりするアレですね。
日本人からすると、「Christmas」を略す際には「Xmas」よりも「X’mas」の方がシックリ来るのではないかという説が有力です。
もともと海外の習慣だったクリスマスです。
どこかの企業が最初に「X’masセール」といった広告を打てば、後続の企業も全てそれに習います。
というわけで犯人(?)は、日本で商売にしようとした広告代理店の誰かです。
いまでも「X’mas」という表記は街のいたるところで見かけます。
間違いはすぐに訂正しないと、お店や企業は恥ずかしいですね!!
と言いたいところですが……。
事態は急展開を迎えます!!
「X’mas」は別に間違いじゃない!?
最初に説明したように、「Χριστος」の頭文字とミサの「mass」を合体させた表現が「Xmas」です。
ということは、「Χριστος mass」を「X’mas」と書くのは、別に日本人じゃなくても、ごく自然な流れなのでは……?
いろいろ調べてみると、海外でも普通に「X’mas」と使っている人もいるそうです。
他にも僕は見た記憶がありませんが「X-mas」というのも多く使われているようです。
そして、現在では「X’mas」どころか「Xmas」も使わずに、「Christmas」と本来の表記を使おうというのが、世界的な風潮らしいです。
まとめ
クリスマスは楽しいと思います。
彼女や彼氏がいる人にとっては。
それはどうでもいいです。
これまで「X’mas」は間違いで「Xmas」が正解だと教えられて、その影響もあって校閲という仕事が嫌になって辞めたのも、今となってはなんだったんだよ! と思います……。
もう日本の街は全部「クリスマス」でいいじゃん……。
コメント
「皆さんご存知のように」とありますが、「ご存知」は「ご存じ」「御存じ」と書くべきです。ゾンジは「存じ(ます)」から来ており、活用語尾の「じ」の部分を漢字で書くことはできません。なお「存知」はゾンチで、別語です。
的を得たご指摘コメントありがとうございます。
まだまだ役不足の管理人ですが、これからもよろしくおねがいします。