アイドル現場って、初めてだと意味不明な単語が飛び交っていて混乱しますよね。
たとえば物販の列に並んでいると、こんなヲタク同士の会話が耳に入ってきたりします。
A「あーBさん、お疲れ様です!」
B「お、Aさん! Tシャツ買えた?」
A「始発で来たのに枯れてましたwww」
B「マジかよ! 険しいなwww」
A「でも来週の青森も行くんで、そっちで買いますよw」
B「青森はエモくなりそうだよね」
A「でも無銭なんでピンチケが多そうですねw」
と、こんな会話が普通に交わされています。
どうですか? 理解できますか?
僕は最初にこれを聞いて、「枯れた」は売り切れたという意味か?
くらいしかわかりませんでした。
アイドル現場に通ううちに色々と覚えましたが、初心者には大変ですよね。
僕もそうだったし、復習という意味も込めて、アイドル現場でよく使われる用語をまとめてみようかなと思います。
アイドル用語とかドルヲタ用語といったやつです。
普通、「用語集」や「辞典」というと、五十音順になると思いますが、ここでは最初から読んでいけば読み終わる頃にはアイドル用語をひと通りわかるようにしたいなあと思ったので、僕が独自に考えた順番で並べてみました。
かなり長くなってしまいますが、休憩しながらでもいいので少しずつ読んでみてください。
- 【基本用語】これだけは覚えておきたい用語
- 【現場用語1】アイドル現場で必要になる用語
- 【現場用語2】現場にどっぷりハマってから必要になる用語
- レス
- 認知(にんち)
- 私信(ししん)
- 叩く・叩かれる(たたく・たたかれる)
- 入待ち・出待ち(いりまち・でまち)
- 古参(こさん)
- 新規(しんき)
- 遠征(えんせい)
- 単騎(たんき)
- ぼっち
- 連番(れんばん)
- MIX(みっくす)
- コール
- 推しパート(おしぱーと)
- 推しジャン(おしじゃん)
- マサイ
- 口上(こうじょう)
- ヲタ芸(をたげい)
- 打つ(うつ)
- 打ち曲(うちきょく)
- ケチャ
- 咲きクラップ(さきくらっぷ)
- リフト
- 地蔵(じぞう)
- 後方彼氏面(こうほうかれしづら)
- n限(ー げん)
- 女限(じょげん)
- 神現場(かみげんば)
- 優勝(ゆうしょう)
- 尊い(とうとい)
- 実質無銭(じっしつむせん)
- リリイベ
- 接触イベント(せっしょくいべんと)
- 神対応(かみたいおう)
- 塩対応(しおたいおう)
- 病む・病んだ(やむ・やんだ)
- 積む(つむ)
- ループ
- 配布芸(はいふげい)
- 回す(まわす)
- 剥がし(はがし)
- 鍵開け・鍵閉め(かぎあけ・かぎしめ)
- 枯れる・枯らす(かれる・からす)
- 代行(だいこう)
- ガヤ
- 死神(しにがみ)
- 半ヲタ(はんをた)
- イキリヲタク
- 推されヲタ(おされをた)
- 干されヲタ(ほされをた)
- 大切なお知らせ・重要なお知らせ(たいせつなおしらせ・じゅうようなおしらせ)
- 見つかる・バレる(みつかる・ばれる)
- まとめ
【基本用語】これだけは覚えておきたい用語
ヲタク
(ここでは広義において)アイドルが好きな人の事。
「オタク」ではなく「ヲタク」と表記する事に注意されたし。
「アイドルヲタク」「ドルヲタ」「ヲタ」とも。
推し(おし)
アイドルグループの中で自分が最も応援しているメンバーの事。「推しメン」とも(推しメンバーの略)。
ちなみに、ジャニーズ系アイドルだと「自担(自分の担当)」という言い方をするようだ。
最近は「推しぴ」という呼び方も台頭してきた感がある。
おそらく、彼氏の事を「彼ぴっぴ」と呼ぶ女子高生あたりの世代から拡がっていると思われる。
推し被り(おしかぶり)
推しが同じヲタクの事。
「推し被りは殺す!」という過激派もいるが、メンバーの生誕企画などで団結したり、推し被りだけで集まる飲み会などもあるので、推し被り同士でコミュニケーションを取っておいたほうがいいだろう。
ちなみに、ジャニーズ系アイドルだと、担当が同じ相手は全員敵視するという噂も。
推し変(おしへん)
推しを他のメンバーに変える事。
メンバーに顔や名前を覚えられてからの推し変は、メンバーからすると悲しいかもしれない。
推し変をするなら、初期のうちに……。
推し増し(おしまし)
応援しているアイドルグループの中で推しているメンバーを増やす事。
アイドルを推す情熱が薄まる上、買うグッズの種類も増える事になるのでおすすめできない。
n推し(ー 推し)
nには数字が入る。
「2推し」なら、応援しているアイドルグループの中で推しているメンバーが2人いる状態。
「3推し」なら、3人。
DD(でぃーでぃー)
「誰でも大好き」の略で、いくつものアイドルを推すような節操がないヲタクの事。
いい意味で使われる事はまずないので、あまり仲良くないヲタクに「DDですよね?」などと聞くのは避けた方がよい。
そんじょそこらのDDと比較にならないくらいの人数のアイドルを推すようなヲタクは「KSDD(クソディーディー)」と呼んで区別することがある。ここまでくると、むしろ尊敬の対象になるかもしれない。
会場推し(かいじょうおし)
ライブのチケットがないが、とりあえず会場に来る行為の事。
「現地推し」「現場推し」とも。
現地でtwitterなどでチケット募集をするとチケットを余らせているヲタクに譲ってもらえる事も多いので、どうしてもそのライブを観たいなら絶対にやる価値がある。
ここで気をつけたいのは、「どんなに番号が悪いチケットでもいいので譲ってほしい! 自分はどうしてもこのライブが観たい!」という姿勢を見せる事だ。
欲を出して「100番より前のチケットなら買います」「10列目より前の席なら買います」のような募集をすると、譲ってもらえないどころか批判の対象になってしまうかもしれない。
箱推し(はこおし)
アイドルグループのメンバー全員を推しているという立場の事。
ライブハウスの事を「ハコ」と呼ぶので「会場推し」と混同しやすいが全く違う意味なので注意。
「○○(メンバー名)寄りの箱推しです」のような使い方もするが、普通は嫌いなメンバーがいるアイドルグループを応援しようとは思わず、誰でも自動的に「○○(メンバー名)寄りの箱推し」になっているため、ナンセンスだという向きもある。
そもそも、メンバー全員を平等に推すなどという事が実際に可能なのか疑問である。
単推し(たんおし)
ひとりのアイドルだけを推しているという立場を強く表明する場合に使う。
一見すると一途なようだが、「アイドルグループAなら○○ちゃん、アイドルグループBなら○○たんがいいなあ」などと、ひとグループに対して一人のメンバーを推す、抜け道のような意味で使うDDもいるため、油断ならない。
ガチ恋(がちこい)
アイドルを応援対象として推すのではなく、恋愛対象として推すスタイル。
当然ではあるが、年齢層の若いヲタクに多い。
筆者も何件か確認しているが、ガチ恋がめでたく成就する事もまれにある。
ただ、常識的に考えて本気でアイドルと付き合いたいなら、アイドルが疲れたり悩んでいる時も常にそばにいる運営スタッフになる方が近道だと思われる。
リアコ
上のガチ恋とほぼ同じ意味で、「リアルに恋している」の略。
どちらかというと男性アイドル現場で使われる事が多いようだ。
卒業(そつぎょう)
メンバーがアイドルグループを円満に脱退する事。
知名度が高いアイドルの卒業ニュースは、テレビのバラエティ番組やポータルサイトのトップページを賑わす事も。
よくある卒業の理由としては「学業を優先したい」「女優など他にやりたい事ができた」「いい年齢になったから」などが挙げられる。
脱退(だったい)
メンバーがアイドルグループを後ろめたい理由で脱退する事。
アイドル用語としては、上の「卒業」とは明確に区別する例が多い。
「卒業」と「脱退」のいちばんの違いは、メンバーを祝福して送り出す卒業ライブや卒業イベントの有無であろう。
脱退の理由は多岐にわたり、「運営に隠れてファンと交際」「イベント当日の遅刻や無断欠席が多い」「なんらかの罪を犯す」「SNSが炎上」「普段から素行不良が目立つ」などと、運営に深刻なダメージを与える事全般が考えられる。
中には「運営スタッフとの交際で妊娠が発覚した」など逆に面白くなってしまう理由もある。
【現場用語1】アイドル現場で必要になる用語
現場(げんば)
アイドルのライブや握手会をする会場の事。
間違えて「げんじょう」と読むと、殺人現場や事故現場といった、警察の管轄になってしまうので注意。
TO(てぃーおー)
「トップヲタ」の略。
「○○推しといえばあの人」といった、いわゆる影響力のあるヲタク。
メンバーの誕生日をお祝いする企画を立てたり、ライブの応援の仕方を考案してヲタクに広めたり、主にヲタクのまとめ役を買って出る人の事。
いい意味でも悪い意味でも目立つので、自分だけいい思いしやがってと思われる事も多いが、運営と連絡を取って企画の許可をもらったり、フラワースタンドを出したりする時のカンパが足りない分を自腹で払ったりと、陰で色々と頑張ってくれている事を忘れてはならない。
なお、TOというのは周囲のヲタクに認められてなる概念的な存在であり、自らTOだと名乗るのは最高にダサいので厳禁。
同様に「TOを目指してます」「TOになりたい」のような言動も慎むべし。
強い・弱い(つよい・よわい)
何をもって強い弱いというのか明確な基準はないが、現場によくいるヲタク、有名なヲタク、影響力があるヲタクなどが「強い」と判断していいだろう。その逆が「弱い」である。
「○○さんは強いヲタクですからww」「ん? そんな弱いヲタク知らねーよww」のように使う。
強い弱いにこだわる気持ちはわかるが、あまりこだわっていても仕方がない。
とりあえず自分の事は「弱い」と言っておけば波風を立てる事もないだろう。
干す(ほす)
現場に行けるのにあえて行かない行為。
「その日は仕事があるから干すしかない」のように使う。
(複雑だが、仕事を休めば行けるはずので「行けるのに行かない」という意味)
また、アイドルに嫌われているヲタクの事を「干されヲタ」と呼ぶ事がある。
干されヲタにだけはならないようにしたい。
無銭イベント・無銭現場(むせんいべんと・むせんげんば)
無料でライブやイベントに参加できる現場の事。
都市部のCDショップや地方のショッピングモールで行われる事が多い。
無料で誰でも参加できるため、物珍しさで見に来た老人や親子連れ等の一般人とガチヲタクがトラブルを起こす事も多い。
アイドル側としては一般人にも自分達を知って欲しいという意味合いもあるイベントなので、ヲタクが出しゃばるのは控えたいが、そうもいかないだろう。
そのため、基本的に無銭イベントは「荒れる」と考えておいた方がよい。
おまいつ
現場にいつもいるヲタクの事。
語源は「おまえ いつも いるな」だと思われる。
人に「○○さんって、すげーおまいつですよね」と言われるのはいいが、
自分から「俺って、おまいつだから」と言うのは絶対にやめた方がいい。
完全に格好悪い。
また、人の事をおまいつと呼ぶ人は、自分もおまいつだとは気付いていないようだ。
(いつもいないと、誰がいつもいるのかも分からないはず)
在宅(ざいたく)
現場に来ない事。
ライブがある日に「今日は在宅します」のように使う。
また、ライブではなく音源で曲を楽しむファンのことを馬鹿にする意味合いで、「あいつは在宅だからなー」のように使う事も多い。
なお、自分が在宅だった日に現場で起きたトラブルに首を突っ込むと「在宅のくせに分かったような口を聞くなよ」と思われる事が多いので注意した方が良い。
また、男性アイドル現場(主にジャニーズ現場)では、在宅の事を「茶の間」と呼ぶ事もあるようだ。
専ヲタ(せんをた)
特定のアイドルが出演する現場にしか来ないヲタクの事。
何かしらのきっかけで、そのアイドルグループを好きになった等の理由でヲタクになった人に多い。
他のアイドルには全く興味がないのが特徴。
全通(ぜんつう)
一定期間のイベント(全国ツアーなど)に全て参加する事。
アイドルの全国ツアーはほとんどの場合、平日にもスケジュールを平気で入れてくるので、全通するのはかなり難しい。
「このツアーだけは!」と、社会的立場をかなり犠牲にして全通するヲタクも多い。
ちなみに、ツアー全通する為に仕事を辞めるのは、アイドルヲタクの間ではそこまで珍しい事ではない。
その心を揺さぶる衝動からの行動は、ほとんどの場合、正しい。正義である。
「行かずに後悔するより、行って後悔しろ」という諺もある。
厄介(やっかい)
アイドルのライブ中に服を脱いだり、花火に火をつけたり、スモークを焚いたりと、運営の意図した演出を著しく損なう行為の事。
本当にやめた方がいいが、やりたくて仕方がない人も後を絶たない。
厄介が多い現場には、屈強な警備員が配置される事も。
激しい応援で有名なアイドルを推すのなら、ライブ中に厄介が警備員に首根っこを掴まれて連行される様を見るのも、楽しみのひとつと割り切ろう。
ピンチケ
むかーしむかし、某国民的アイドルグループが学生向けに値段が安いピンク色のチケットを売っていたが、そのチケットを買ってライブを観に来る人たちの中に、かなりの割合で厄介行為をする人が多かった事から。
現在では「厄介」=「ピンチケ」という認識で、ほぼ問題ない。
ふたつの単語を繋げて「厄介ピンチケ」と呼ぶ事も。
出禁(できん)
アイドルグループの運営から、以降のイベントへの出入り禁止を言い渡される事。
特に悪質な厄介・ピンチケ行為をすると、出禁になる事が多い。
ちなみに「俺はいくつのアイドルグループから出禁を食らっているぜ」などと、出禁になった現場数の多さを競うヲタクもいるので、見かけても絶対に関わらないようにした方が良い。
エモい
「emotional(エモーショナル)」から来たと思われる、主にアイドル現場で使われる用語。
ライブ中に夕焼けがいい感じになってきた→エモい
ライブの日がメンバーの誕生日で、ライブ中に観客全員がそのメンバーの担当色のサイリウムを振った→エモい
ライブでメッチャ高まった→エモい
などと、とても汎用性の高い言葉。アイドルのライブが終わったら「いやー、きょうはエモかったわー」とtwitterでつぶやくだけでも、「エモい」の意味を完全に理解しているとアピールできる。
とりあえず困ったら「エモい」と言っておけばよい。
険しい(けわしい)
前述の「エモい」に並んで汎用性の高い言葉。アイドル現場に通うつもりなら必ず覚えよう。
朝5時に物販に並んだのにグッズが買えなかった→険しい
ライブのチケットがどうやっても手に入らない→険しい
ライブ中、近くに厄介そうなヲタクがいる→険しい
とりあえず困ったら「険しい」と言っておけばよい。
繋がり(つながり)
アイドルがファン(ヲタク)と交際する事。
発覚すると、かなりの高確率でそのアイドルはグループを脱退する。
それまで推していたヲタクにとって、いちばん後味が悪い結末である。
「アイドル戦国時代」ともいわれる現在。
志が低いアイドルもたくさんいると思われるので、ヲタク側としても真剣に推していいのかどうかを見極める能力も磨きたいものだ。
繋がり厨(つながりちゅう)
アイドルと繋がる事を目的として現場に来るヲタク。
運営に隠れて個人的に会ったり恋人同士になったりと、まさにヲタクと運営の共通の敵。
繋がり厨はとにかくアイドルに自分の連絡先を教えようと、ありとあらゆる手段を使う。
逆に意識が低いアイドルの場合、イケメンヲタクがいたら自分から連絡先を教えたりする事も。
全力で排除した方がいい存在。
女ヲタヲタ(おんなをたをた)
繋がり厨がアイドルと繋がるのを目的とするのに対し、女ヲタヲタは女性ファンと繋がるのを目的にしている。
「女ヲタ」のヲタクなので、縮めて「女ヲタヲタ」と呼ぶようになった。
女ヲタが嫌がっているのにしつこく付きまとうとストーカー行為になってしまうので注意されたい。
他界(たかい)
ヲタクが今まで応援していたアイドル現場から去る事。
理由は様々である。
金銭的理由
就職した
転勤した
彼女ができた
彼女(彼氏)にバレた
嫁(夫)にバレた
推しが卒業した
推しの繋がりが発覚
他のアイドルの方が面白くなった
などなど。
知名度が低いアイドルの場合、TOが他界すると推しの勢力図がガラリと塗り替わる事も。
他界する際には、不要になったグッズを全国から送料無料で高額宅配買取してくれるサイトもあるので積極的に活用したい。
こちらのお店が、現在かなり高額査定に力を入れているようだ。
最前(さいぜん)
ライブ会場のステージから最も近い最前列の事。
スタンディングのライブでは激戦区。一度離れてしまったら戻るのは難しいので陣取ったら絶対に柵から手を離さないように。
ライブ後は身体中にアザができている事も多い。ある程度の覚悟がないと行かない方がよい。
座席指定のライブでは、そこまで心配する必要はない。
最前列の真ん中の位置を「最前ドセン」、最前列で推しの立ち位置の真ん前を「最前ゼロズレ」とも。
サイリウム・ペンライト
どちらもアイドルのライブで応援するために使われる、明るく発光する棒状のアイテム。
こちらの記事で詳しく解説してあるので、気が向いたら参照されたい。
これは現時点で最強のペンライト(キンブレ)。参考までに。
チェルノ
サイリウムを折る力が入りすぎて破壊してしまい、周囲に光る液体を飛び散らしてしまう行為。
語源はもちろん、チェルノブイリ原発事故。
ペンライト派からサイリウム派に転向したばかりでサイリウムを折る力加減を知らないヲタクが知ったかぶって勢い良く折ると発生しやすい。
サイリウムを折るには、凍らせたポッキンアイスを折るような力加減が良い。
折り方が下手だとグニャッと曲がってしまうのも、サイリウムと良く似ている。
ポッキンアイスで事前に練習するのもいいだろう。
折る・焚く(おる・たく)
サイリウムを折って発光させる行為。
間違えてペンライトを折ると故障してしまうので注意が必要である。
【現場用語2】現場にどっぷりハマってから必要になる用語
レス
ライブ中にステージ上のアイドルがファンに対して目線を送ったり手を振る行為。
主にヲタクが「レスをもらった!」「レスが来た!」などと使う。
ステージが離れていると、アイドルがこっちを見ただけでレスが来たと思い込みやすいので注意。
「きょうは俺にばっかりレスが来た」などと自慢気に語るヲタクはだいたい勘違いしているので、生暖かい目で見ておこう。
なお、長時間の視線合わせや、確実に自分だけに来たとハッキリわかるようなレスは特別に「爆レス」「神レス」などと呼ばれ区別される。
逆にレスが一切来なかった場合は「ノーレス」という。
ちなみにジャニーズアイドル現場では「ファンサ」(ファンサービスの略)と呼ばれているようだ。
認知(にんち)
この単語は非常に重要。
アイドルに顔や名前を覚えてもらえる事。
「○○ちゃんの認知もらった!」「あの人は○○ちゃんの認知がある」などと使う。
しばらく現場を干していると、アイドルに忘れられてしまう悲劇が起き、これを「認知が切れた」と言う。
握手会などでメンバーに「認知ください! お願いします!」とダイレクトに伝える荒技も存在する。
一度もらった認知は大切にしたい。
また現場で毎回暴れるなど、悪い意味での認知(逆認知)などはもらわないようにしたい。
私信(ししん)
例としては、twitterでのリプライ・いいねを運営から禁止されているアイドルに、カレーライスの画像をリプライで送った直後に、そのアイドルが「カレーライス食べたいな」とツイートすること。
ほとんどの場合、ただの偶然だったりするので、あまり「私信キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」 などと騒がない方が良い。
色んなこじつけをして私信だと思い込むようになると、心の病気が疑われるので病院に行こう。
叩く・叩かれる(たたく・たたかれる)
批判をする事・される事。
ライブ会場で迷惑行為をした人を、後日ネット上で批判する事・される事。
叩かれた精神的ダメージは相当なもので、ショックを受けて他界してしまうヲタクも多い。
入待ち・出待ち(いりまち・でまち)
開演前に会場に入るアイドルのメンバーや、終演後に会場から出てくるメンバーを待ち伏せる行為。
基本的にNG。やってはいけない。
特に出待ちはライブで全てを出し切ったアイドルにさらに負担をかけてしまうので、笑顔で手を振ってもらえたと思っても、アイドルは内心では不機嫌かもしれない。
もし偶然見かけたとしても大声で呼ぶのは厳禁。
声を聞きつけたヲタクがゾロゾロ集まってしまい、収拾がつかなくなってしまう。
現場以外で見かけた場合は、お互いに気付いたとしても近寄らずにアイドルが立ち去るのを待った方がよい。
そういった積み重ねが「あの人はわかってくれている」と、アイドルの信用を得られるかもしれないし、得られないかもしれない。
とりあえず、ライブが終わったらとっとと近所の居酒屋に入って、ヲタクみんなで打ち上げするのが吉。
古参(こさん)
そのアイドル現場に初期の頃から通っているヲタクの事。
じわじわ売れてきたアイドル側からしても、古くから応援してくれている古参はありがたいが、どこかのタイミングでブレイクすると一気に邪魔になる存在。こればかりは避けられない難しい問題である。
今は現場に行っていないのに初期の頃を知っているからと偉そうに振る舞う古参は嫌われる傾向にある。
新規(しんき)
最近アイドル現場に通い始めたヲタクの事。
ライブでのノリがまだわからないので、おとなしくしている人が多いが、たまに勘違いした新規が暴れて叩かれたりも。
「どうせ新規だろw」と叩かれる事も多いが、アイドルグループにとっては新規ファンが増えるのがいちばん重要であり、古参と新規の争いは誰も得をしない。
古参が新規を歓迎し、新規が古参を尊敬するような現場に恵まれたアイドルグループは、どんどん売れていく。
ヲタク同士で仲違いせずに、アイドルを応援していきたい。
遠征(えんせい)
アイドル現場のために新幹線や飛行機を使って地方に行ったり上京する事。海外に行く事も。
交通費は全てのヲタクの頭を悩ませる問題である。
全国ツアーなどが始まると、CDやグッズを大量に買うよりも高くつくことが多く、ヲタクの所持金のほとんどが交通会社に搾取されていると言っても過言ではない。
政治家になりたい人は、新幹線や飛行機の運賃を半額にするという公約を出せば圧倒的支持を受けるのではないだろうか。
遠征する前には、ここを必ずチェックするといい。
時期によっては格安で飛行機のチケットが取れる。
単騎(たんき)
周囲に知り合いがひとりもいない状態でライブに臨む事。
仲間と群れている時はメチャクチャうるさいのに単騎でいる時は静かなヲタクも多い。
単騎の時にどれだけ盛り上がれるかで、ヲタクの本質が試される。
ぼっち
「ひとりぼっち」の省略形。
上の「単騎」と意味はほぼ同じ。
どちらかというとこちらの方が初心者っぽいニュアンスが強く、「ぼっち参戦するのでよろしくお願いします」「ぼっちでもライブを楽しめるのか不安です」のように、不安な状態で使われる事が多い。
連番(れんばん)
知っているヲタクと隣同士でライブを観る事。
主にスタンディングではなく指定席でのライブ会場で使う用語。
前後なら「縦連番」、斜めなら「斜め連番」、5人横に知っているヲタクがいたら「5連番」など。
アイドルにどっぷりハマると、学校や職場の同僚と食事をする際にうっかり「○○さん、ラーメン屋で連番しましょう」「???」という悲劇が起きるので、気をつけた方がいい。
MIX(みっくす)
ライブ中に、前奏や間奏部分でヲタクが顔を真っ赤にしながら絶叫している呪文。
現場によって本当に様々なパターンがあるので、あらゆるMIXを網羅しているサイトを紹介する。
とても勉強になる上、MIXの起源から丁寧に解説しているので、一度と言わず何度でも目を通すべきサイト。
更新頻度も高いので、新しくアイドルを推し始める際には、そのアイドル専用MIXがあるかを確認したい。
コール
ライブ中に、ヲタクが顔を真っ赤にしながら絶叫している謎の言葉。
MIXとほぼ同じ意味と考えて問題ない。
ちなみに、MIXやコールを叫ぶ事を「MIXを(入れる)打つ」「コールを入れる」と言う。
推しパート(おしぱーと)
ライブ中の曲で、推しが歌うパートの事。
推しジャン(おしじゃん)
推しパート時に垂直ジャンプして、推している事をアピールする行為。
ジャンプの高さ、滞空時間の長さ、軸のブレなさなど、綺麗に見えるための項目はオリンピック競技並みに多い。
身長が高いヲタクが推しジャンをすると、後ろのヲタクはほぼステージが見えなくなるので、ある程度の配慮が必要。
後ろのヲタクの推しパートでは多少かがんであげるなどして、無用のトラブルを避けよう。
もし後ろのヲタクと推し被りだった場合は……心の中で土下座しながら推しジャンしよう。
マサイ
動きは推しジャンに似ているが、推しパート等関係なしにジャンプし続ける行為。
言うまでもなく、マサイ族に由来する。
ライブ当日、目の前にマサイがいたら泣くしかない。
口上(こうじょう)
ライブ中に、間奏が長い曲でヲタクが顔を真っ赤にしながら絶叫している長い論文。
本当に長い口上が多く、しっかりと暗記しないと途中で忘れてしまう。
周囲に誰も口上を入れるヲタクがいない単騎状態で、叫び始めた口上を途中でやめると「こいつ口上を覚えてないのかな?」「単騎だと恥ずかしくて言えないのかな? だったら最初から言うなよ……」「ダッサ……」などと、周囲のヲタクから白い目で見られる事必至なので、入れるからには覚悟を決めて最後まで叫ぶ事。
ここでは多くのアイドル現場で汎用性の高い「ガチ恋口上」を紹介する。
言いたいことがあるんだよ
やっぱり○○(推しメン)はかわいいよ
好き好き大好き やっぱ好き
やっと見つけたお姫様
俺が生まれてきた理由
それはお前に出会うため
俺と一緒に人生歩もう
世界で一番愛してる
ア・イ・シ・テ・ルーーー!!
ヲタ芸(をたげい)
アイドルのライブ中にヲタクが踊る気持ち悪いダンスの総称。
有名なヲタ芸に「サンダースネイク」「ロマンス」「PPPH」などがある。
初めてヲタ芸を見た人のほとんどが、ほぼ確実に「あの人、頭おかしいのかな? 怖い……」と思うはずだが、数ヶ月後には自分が「あの人、頭おかしいのかな? 怖い……」と思われる側になっているので、心配無用である。
打つ(うつ)
ヲタ芸をする事。
ヲタ芸をする事は伝統的に「打つ」というので覚えておくとよい。
逆に現場で「ヲタ芸をする」などと軽はずみに言ってしまうと、格下に見られる可能性が高いので注意されたし。
打ち曲(うちきょく)
ヲタ芸をキッチリと打てる曲の事。
新曲が出るとまず打ち曲かどうかが気になるヲタクも多い。
ケチャ
ヲタ芸の一種。
ライブ中の落ちサビで多用される。
曲に合わせて両手を広げる様子は花が咲くように見える。
元ネタはインドネシアのバリ島での儀式らしい。
もしライブ中にケチャを打ちたくなったら、恥ずかしがらずに大きく打とう。
当然、会場の規模や周囲の客との距離は考える事。
なお、本場のケチャみたいに声は出さなくてよい。
咲きクラップ(さきくらっぷ)
ケチャの前に手を叩く(クラップ)ヲタ芸。
花が咲くように見えるクラップ。
「咲きクラ」と略される事が多い。
落ちサビやしっとりとした曲で咲きクラを打たれると雰囲気が台無しになるため、非常に嫌われている。
アイドルの運営によっては、公式に咲きクラップが禁止行為として指定されているので注意。
リフト
「リフトアップ」とも。
ライブ中に運動会での騎馬戦のように、ヲタクを持ち上げる行為。
騎馬戦は3人で上げるが、リフトは2人で上げる。
高まっているヲタクを周囲で目配せして勝手にヒョイっとリフトするのが最高にカッコいいとされる。
現在では、自分から周囲に「上げてくれ」と頼むのは、結構恥ずかしい行為になってしまったと思われる。
また、リフトは禁止されている現場が多いので、会場のルールは事前にしっかりと把握しておこう。
いつになっても、屈強な警備員たちにリフトを崩されてそのまま退場になるヲタクが後を絶たない……。
地蔵(じぞう)
ライブ中に動かないヲタクの事。
ヲタクというより新規だったり一般人の可能性が高い。
座席指定のライブで前に背の高い地蔵がいると、かなり険しい現場になるだろう。
後方彼氏面(こうほうかれしづら)
ライブ中にまるで彼氏のように振る舞い、後ろや2階席から腕を組んで地蔵をする行為。
たまに推しを見ながらうなずいたり、「今日もいい表情してるな……」などと独り言をつぶやくとポイントが高い(気持ち悪い)。
n限(ー げん)
nには数字が入る。
物販で一度に同じ商品を買える上限数。 例えば「缶バッジ、5限だってよ」だと、物販で一度に買える缶バッジは5個までという事。
この制限がないと、先に並んでいるヲタクが知り合いのヲタクに頼まれた数だけ商品を買ってしまい、後ろに並んでいるヲタクに商品が行き渡らない可能性が高くなる。
むかーしむかし、「n限」という概念がない時代、国民的アイドルの握手券が先頭に並んでいるひとりのヲタクに全て買い占められたという悲劇があったそうな。
女限(じょげん)
主に、女性しか参加できない女性限定イベントを指す。
男性からすると、どういう意図で女限イベントをやるのか理解できないが、女子会でありがちなエグいトークが繰り広げられているのかもしれない……。
ごく稀に、男限イベントを打つアイドルグループもあるようだ。
神現場(かみげんば)
とても良かった現場の事。
一度でもやってみるとわかるが、ヲタク同士の飲み会で今年はどこが神現場だったかと振り返って語り合っても、ヲタク各自が「爆レスが来た」「最前だった」ような現場を神現場だったと主張するだけなので、あまり意味がない。
優勝(ゆうしょう)
上の「神現場」に似た意味合いで使う。
「うっわ、今日の◯◯ちゃん優勝だわ」
「なにこの優勝現場www」
のように使っておけば、間違いないだろう。
尊い(とうとい)
上の「優勝」に近い意味合いで使う。
「あのコは可愛いから推せるわー」→「あのコ尊い」のような使い方が一般的だと思われるが、なかなか汎用性が高く、「このステーキは尊い」など、飲食物にも使われる。
感覚的には「ヤバい」に近いかもしれない。
実質無銭(じっしつむせん)
あまりにも神現場だったので、かけた金額を忘れてしまう現象。
例としては、オークションで最前列のチケットを高額で購入してライブに行ったら爆レスの連発だった場合などに
「いやー、今日は爆レス連発現場で実質無銭だったわー」
のように使う。
(もちろん、定価よりも高くチケットを売り買いする転売行為は勧められるものではない)
・CDを想定よりも多く買ってしまった
・旅行シーズンのイベントのために交通費がかさんでしまった
・クビ覚悟で休みを取って海外のイベントに来てしまった
そんな時に推しから特別な反応があったりすると、心から来てよかったと「実質無銭」という単語が思い浮かぶ。
なお「機種変更でスマホ0円」のような、本来の意味での「実質無料」とは完全に違うので混同しないように。
リリイベ
CDやDVDのリリースに伴うイベント。
規模の小さなアイドルグループなら、タワーレコードなどのレコード屋の店舗内。
ある程度の規模なら、タワーレコード渋谷店等のレコード屋にあるリリイベ専用スペース。
大きな規模なら、大都市にある、だだっ広いイベント専用スペースでやる事になる。
(ファンの数に応じた会場にしないと盛り上がりに欠けたり混乱を招いたりする為)
CDの発売を記念してアイドルメンバーとの握手会やサイン会が開かれる事がほとんど。
ミニライブやトークイベントの場合もある。
つまりリリイベでは、次に述べる「接触イベント」がほぼ確実にあると考えてよい。
接触イベント(せっしょくいべんと)
アイドルとの握手会やサイン会などの現場。
最近は参加者がアイドルに刃物で斬りかかるなどの事件を未然に防ぐために、金属探知機でのボディーチェックや、開封済みの液体を持ち込む際には一口飲まされたり(薬品の持ち込み防止)と警備がやたらと厳重なイベント現場もあり不愉快な気分になるかもしれないが、おとなしく指示に従おう。
ライブとは違い、なにかしら会話のキャッチボールができる機会があるので、本気で臨むべきイベント。
気が向いたら、こちらの記事も参照されたし。
神対応(かみたいおう)
接触イベントにおいて、とっても嬉しいファンサービス対応をされる事。
例を挙げると
「名前を呼んでもらえた」
「書いたファンレターの感想を言ってもらえた」
「自分とアイドルの間でしか通用しないようなやりとり」
などなど。
塩対応(しおたいおう)
神対応とは逆に、とってもビジネスライクな無難な対応をされる事。
例を挙げると
「何度も握手会に参加してるのに『はじめまして!』」
「送ったファンレターの感想を聞いても、読んでないっぽい」
「明らかに自分の事を汚いヲタクとしか見ていない」
世の中には、そういう塩対応をするアイドルを推すヲタクもいるようだが、Mの気があると思われる。
病む・病んだ(やむ・やんだ)
自分が干した現場が神現場だったり、接触イベントで推しに塩対応を取られてナーバスになる事。
「うっわ、今日は神現場だったのか~。病んだわ~。仕事干せばよかったわ~」
のように使う。
積む(つむ)
同じCDやDVDを何枚も買う行為。
何故そんな事をするのかというのは、次の「ループ」に説明を譲る。
ループ
物販に何度も並びなおす行為。
例としては、物販でCDを1枚買うとアイドルとの握手会に参加できる券を1枚もらえるという行列があるとする。しかし一度に1枚しか買う事ができない(1限)。
そのため、何度もアイドルと握手したいヲタクは、会計を済ませた後すぐにもう一度その行列に並ぶ。
アイドル現場に来たばっかりのヲタクは「何回も握手して何を話せばいいんだろう。意味がわからない」とループに否定的だが、推しているアイドルがグングン売れて接触イベントが減ったり接触イベントの単価が上がると「あ~あ、あの時にもっとループしておけばよかったな」と後悔する事になる。
これはヲタクの誰もが通る道であり、アイドルヲタクは、常に自分の現時点での最大火力で推す事が推奨される。
配布芸(はいふげい)
「布教活動」とも。
何枚も積んだCDをアイドルショップや中古レコード屋に売ろうとしても、たいてい1枚数十円でしか買い取ってもらえない。
そこで、どうせなら持ってない人にあげてしまおうという行為。
しかし、アイドルフェスなどで知らないヲタクにCDを配布して部屋にある何百枚ものCDを処分しようとしても、知らないヲタクからもお礼としてCDを配布されてしまうので、結局CDの枚数は減らない事が多い。
ちなみに配布されたCDは最低限の礼儀として一度は聴いてみよう。
もしかしたらあなたの知らない素晴らしいアイドルの曲に出会えるかもしれない。
回す(まわす)
アイドル現場が終わったら移動して、次のアイドル現場に行く事。
上に挙げた「ループ」とは全く違う意味なので気をつけたい。
居酒屋を何軒も飲み歩く「はしご」に意味合いは近い。
複数のアイドルグループを推していると、同じ日にライブがある際に、回せるかどうかが問題になる。
回せない場合は取捨選択をするしかないが、回しあるあるとして「干した現場の方が神現場になりがち」というのがある。
規模の小さい地下アイドル現場だと、他のヲタクに「あの人、今日向こうに行ったよw」とメンバーに密告される事もあるので、普段から人間関係には気を配っておこう。
剥がし(はがし)
接触イベントでアイドルと会話をしている時、後ろに立っているスタッフが「もう時間です」と終了させる事。
実際には声をかけられる事は少なく、まず肩をトントンと叩かれて退場を促し、それでも会話をやめたい場合は肩をつかんで強引にどかすパターンが多い。
「今回のイベントは剥がしがキツかった」「剥がしなしの神現場だった」などと使う。
接触イベント経験が少ないと、何を話していいかわからない&緊張しているせいで、剥がされる前に自分から勝手に剥がれてしまう事も多い。
何を話せばいいかを事前にリストアップしておくといいかもしれない。
鍵開け・鍵閉め(かぎあけ・かぎしめ)
接触イベントにおいて、アイドルと最初に接触する行為を「鍵開け」といい、最後に接触する行為を「鍵閉め」という。
世の中には、鍵開けや鍵閉めに異常に価値を見出すヲタクがいるようで、特に自分が鍵閉めをしたいがために、他の全てのファンの接触が終わるのをひたすら離れた場所で待ち続けるという、みっともない努力ぐましい行為は見る者の涙を誘う。
ひたすらループした結果、鍵閉めになるならともかく、大してループもせずに鍵閉めを待つのはモラル的にやめておいた方がいいだろう。
枯れる・枯らす(かれる・からす)
アイドル現場での物販で、グッズが売り切れたり自分が最後のひとつを買って売り切れにする事
「朝5時から並んだのに俺の目の前でTシャツが枯れた! クソ!」
「俺が缶バッジを枯らしてやったぜ」
のように使われる。
代行(だいこう)
人の代わりに物販で買い物をする事。
たまにならいいが、毎回代行していると周囲からは転売屋と思われている可能性もあるので控えめにした方がいいだろう。
また、自分が買う順番になった時にケータイで何が欲しいか聞きながら買い物をするのは、後ろに並んでいる人のストレスがMAXになるので、絶対に止めるように!
ガヤ
ライブのMC中などにアイドルに向けて大声で何かを伝える事。
面白いと爆レスが来たりするが、スベった時は冷や汗もの。
また、メンバーが喋っているタイミングに被せてガヤを飛ばすのはマナー違反。
現場に慣れるまでは、ガヤを飛ばすのは避けた方が無難。
死神(しにがみ)
推しているアイドルが次々と卒業や引退をしていくヲタクの事。
なぜか推しているアイドルが続々と消えていくという不幸な星の元に生まれたのだろう。
死神認定されると、現場に来るだけで「帰れ!」「来るな!」などとヲタクに叩かれる事も多い。
偶然なのか必然なのかは、死神本人にしかわからない……。
半ヲタ(はんをた)
ヲタクなのかスタッフなのか判別しにくいような立場のヲタクを指す。
ファンやヲタクが運営スタッフになるようなケースが稀にある。
ファンやヲタクの心理が分かっているので有能なスタッフになる事も多い反面、アイドルと繋がったりするトラブルも多い。
実際にヲタクから運営スタッフになるなら「繋がり」に対するヲタク心理もよく理解してもらいたいものである。
ただし一般的にはそこまで極端な例ではなく、物販の列が隣の店舗にかぶったりと迷惑になりそうな時に並び直しを呼び掛けるような善良なヲタクを「あー半ヲタだww」と知り合いが冗談で馬鹿にするような時に使う。
最近では、他のアイドルと仲がよく、2ショットの自撮りをSNSによく上げるアイドルの事を半ヲタと呼ぶ事も多くなってきたようだ。
イキリヲタク
自分を強く大きく見せようとしてイキっている(いきがっている)ヲタクを指す。
特に自分が行ける現場で自分の存在感を必要以上にアピールする傾向にある。
基本的には他者を侮蔑する表現。
いつも現場に行っているならそんな事をする必要がないので、本人が気付いてないだけで周囲からは冷めた目で見られている。
くれぐれもイキリヲタクにはならないように注意した方がいいだろう。
推されヲタ(おされをた)
現場に通っているうちに、なぜかアイドルからの対応がいつもいい(好かれているように見える)ヲタクがいるかもしれないが、それが推されヲタである。
アイドル自身の性格にもよるが、マナーのいいヲタクとそうではないヲタクで対応がガラリと変わるメンバーの場合はわかりやすい。
不公平に感じるかもしれないが、推されヲタには推されヲタになるだけの理由がある。
それは古参だったり現場数が多かったり、厄介行為をしなかったり、単純にイケメンだったり。
また、SNSなどで推されヲタに対する不平不満をぶちまけるのは逆効果なので気をつけたい。
地道にヲタ活をしていれば、いつの日か推されヲタになれるかもしれない(なれなくても怒らないように)。
干されヲタ(ほされをた)
推されヲタの対義語。絶対にならないようにしたい。
基本的に一度干されヲタになってしまったら、もうそのアイドル現場に通うのは無駄だと思ってよい。
アイドルグループもメンバー同士で各々の厄介ヲタク情報などを共有しているので、同じアイドルグループ内で推し変をしても意味がない。
大切なお知らせ・重要なお知らせ(たいせつなおしらせ・じゅうようなおしらせ)
推しているアイドルの公式サイトやブログに出現すると、ヲタクの間に緊張が走る恐怖の言葉。
体感上85%以上の確率で、メンバーが卒業したり不祥事を起こして脱退という悪い内容のお知らせである。
経験してみればわかるが、この文言を見た瞬間に胃が痛くなる事必至。
なにも悪いニュースだけではないだろうと反論したくなる気持ちもわかるが、そういう場合は「うれしいお知らせ」を使うのが普通なので、冷静になってとっとと結果を知ってしまったほうが精神衛生上もよい。
これが声優やジャニーズの界隈だと、同程度の確率で「結婚しました」という内容になる事が多い。
ビジネスにおいてしかたがないとは思うが、女性の声優などは彼氏がいると公言しながら人気を維持するのは難しい一面もある。
途中経過なしでいきなりズドンと結婚報告が来るので、アイドルヲタクよりむしろ声優ヲタクのほうがこの言葉におびえているかもしれない。
くれぐれもSNSなどで、結婚相手のアカウントに誹謗中傷リプライを送ったりしないように!
自分の推しが幸せになったんだと考えよう。
ただし、相手が浮気をして離婚になった場合などは、その限りではない。
見つかる・バレる(みつかる・ばれる)
それまでまったく無名だったアイドルがSNSでバズったりテレビ番組への出演などで一気に知名度が上がること。
有名な例だと、インターネット上にアップされた1枚の画像が「1000年に一度の逸材」「天使」と大騒ぎになり、あっというまにトップクラスの女性タレントになり映画にもバンバン出るようにもなった、元Rev. from DVLというアイドルグループのメンバー橋本環奈さんが挙げられる。
「○○ちゃんがついにバレた!」
「○○ちゃん、見つかっちゃったかー」
のように使う。
見つかってしまったアイドルをそれまで推していたヲタクのおいてけぼりを食らった感は尋常じゃないだろうが、アイドルもいままで推してくれたヲタクにとても感謝しているはずである。
まとめ
なるべくわかりやすいように用語を並べたつもりでしたが、どうでしょうか?
ここまで全部読んでくれたなら、アイドル用語にかなり詳しくなったと自信を持っても大丈夫です!
覚えた用語は、現場で堂々と使ってみてください。
こんな用語もあるぞ! みたいなコメントもお気軽にどうぞ。
そして、我々ヲタク側ではなく、アイドル側からの用語集的な本もあります。
「ぺろりん先生」こと、ベースボールガールズ(現 ベボガ!)のメンバー鹿目凛ちゃんが書いた「アイドルとヲタク大研究読本」です。
これを読むと、アイドルがヲタクに何をしてもらうと嬉しいのか、何をされると嫌なのかがよくわかると思います。
せっかく認知をもらえたアイドルとの関係をぶち壊したくないなら、一度は目を通しておく事をおすすめします。
僕はこれを読んで、目からウロコでしたよ。
コメント
私はアイドルに興味を持ってまだ一年経つかどうかの初心者なのでこの用語集は助かりました!
これは有能(確信)
「古参が邪魔になる瞬間が来る」くだりわかりみ深すぎて泣きました。たくさんまとめるの大変だったと思います。おつかれさまでした。、
はじめまして。
こんにちは。ワタクシは全くオタクではない(オタクになれない)のですが、オタク(呼び捨てのようで気が引けますが、「さん」を付けると意味が変わってしまいそうで)のことを本気で心より尊敬しています。
そんなワタクシは、接触イベントや認知を全く欲していないのですが、後方彼氏面と勘違いされないように、これからも謙虚に現場には単騎で参加したいと思いました。
ワタクシはきゃりーぱみゅぱみゅ様を神と崇める僕(しもべ)なのですが、近くにいるオタクのみなさまと会話が成り立たず困ることが多々あり、こちらのページに辿り着きました。
用語集として実に素晴しいのはもちろんのこと、時々入るコメントが実に素敵で、気持ちよく読み終えることが出来ました。本当に素晴しいページをありがとうございました。友人にジャニオタも居るのですが、これで少しは意思の疎通が出来そうです。
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。