牡蠣の「生食用」と「加熱用」の違いを知らないと地獄の苦しみを味わうかもしれない

スーパーで売っているパックの牡蠣。
これからの季節は鍋料理に重宝しますよね。
僕はおそばの具にもよく使います。

ちゃんとしたおそば屋さんで牡蠣そばを食べようとすると平気で1000円を超えてしまいますし、牡蠣が4個くらいしか乗っていませんが、自分で作ると同じ値段なら20個は牡蠣を乗っけて楽しむ事ができます。
(そもそも、ちゃんとしたおそば屋さんの牡蠣そばと味を比べるなという話ですが……)

ところで、スーパーに置いてある牡蠣には、2種類あるのをご存知ですか?
パッケージに必ず大きく表記されています。

「生食用」と「加熱用」です。

生食用の方が新鮮だから値段も高いのだろう。
加熱用は古いから生で食べるのはよくないだろう。

なんとなくそんな印象を持っている人が多いのではないでしょうか。
しかし、この生食用と加熱用の違いは鮮度ではないのです。

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牡蠣の「生食用」と「加熱用」の違いは採れた海域による

結論から言ってしまうと、牡蠣の「生食用」と「加熱用」の違いは採れた海域によります。
昔から食べるとあたりやすい食材として有名な牡蠣なので、厳しい基準が設けられており、保健所により定められた指定海域で採れた牡蠣のみ「生食用」として出荷する事が許されています。

牡蠣を生で食べたいなら、必ず「生食用」と明記された牡蠣を入手するようにしましょう。
つまり、どんなに新鮮な牡蠣でも、指定海域以外で採れた牡蠣を生で食べる事は危険だといえます。
見た目で判断して「加熱用」の牡蠣を生で食べると、とんでもない事になる可能性があります。
絶対にやめましょう!

牡蠣にあたるとどうなるか

僕は社会人になって一人暮らしを始めてすぐに「加熱用」と書かれた牡蠣をスーパーで買って、こっちの方が安いしよっぽど運が悪くないとあたらないし大丈夫だろうと軽い気持ちで食べていましたが、何度目かに見事に食中毒になった事があります。
それはもう、牡蠣にあたった事がある人にしかわからない苦しみです。

結果的に僕がもらったのは、あの有名なノロウイルスでした(笑)
(いや、笑えないですね……)

翌日の朝に起床したら、お腹にチクチクと今までに経験した事がない痛みを感じて、そのままトイレに直行しました。
下痢が止まらずになかなかトイレから出られないと思っていたら、そのうち吐き気まで催してきました。
いっちょ前にユニットバスじゃなくてトイレ・バス別のマンションに住んでいたせいで、ここで重大な問題が発生してしまいました。

汚い話で申し訳ないのですが、下痢が止まらない間に吐きそうになると、究極の判断を迫られるのです。
便器はひとつしかありません。
しかし、お尻からも口からも汚物が出ます。

後で掃除をする際にどちらがまだマシかを一瞬のうちに判断して、僕は床に吐きました。
床の下痢を掃除するよりはいいかなという判断なので、個人差はあるかもしれませんね。
そんな波状攻撃が、ほぼ丸2日続きました。
体重が4キロくらい減ったと思います。

この一件があってから、僕はトイレに必ずエチケット袋を置くようにしています。
同時攻撃に備えて。
そして、「加熱用」と書かれた牡蠣を生で食べるのはやめました。

また、一人暮らしだったので被害は自分一人で住みましたが(今でも一人暮らしですが(T_T))、これが家族がいる場合だと二次被害にも注意しなくてはいけません。
まだ抵抗力も体力もない子供がノロウイルスに感染したら、最悪の事態にもなりかねません。

汚い話はここまでです。
すみませんでした。

汚染された牡蠣にはノロウイルスの他にも、A型肝炎ウイルスや腸炎ビブリオ菌、大腸菌もウヨウヨいるそうです。
皆さんは絶対に「加熱用」の牡蠣を生で食べるのはやめましょう。

「生食用」と「加熱用」の牡蠣の味は違う?

ここでまた面倒くさい事実があるのですが、「加熱用」の牡蠣に細菌が多く含まれているという事は、そのぶん栄養分もたくさん含まれているんですね。
貝類は、海水中のプランクトンを食べて育ちます。
つまり栄養分が多い海域の方が育ちがいいのです。
そして、海水中のプランクトンを食べるということは、貝類が吐き出す海水にはプランクトンがいません。
貝類は、水を濾過するフィルターのような役割を果たしているんですね。

水道の蛇口に設置する濾過器を想像してみてください。
ずっと使っていると濾過器内に様々な汚れが付着しているのがわかります。
このフィルターに付着した汚れを食べて美味しいのか安全なのか。
「加熱用」の牡蠣を生で食べるというのは、そういう事です。

つまり、「生食用」の牡蠣は安全な反面、痩せた味の可能性が高いのです。

ただし、度胸試しのような事は絶対にしない方がいいです。
あたると本当に地獄の苦しみを味わいます。

なので、カキフライや牡蠣鍋にする場合は、値段が高い「生食用」よりも安い「加熱用」の牡蠣を使った方がいいと言えるでしょう。安い上に、美味しい可能性が高い。
味音痴の僕にはわかりませんが、味にうるさい人なら違いがハッキリわかるかもしれません。

結論

「牡蠣にあたって苦しんだ」という他人の話を聞いても、いまいちピンと来ない人の方が多いのではないでしょうか。
実際、僕も自分がそうなるまではそうでした。
また、一度あたってしまったら「もう一生牡蠣なんか食べたくない!」と思う人もたくさんいます。

「加熱用」と書かれた牡蠣を生で食べるのは絶対にやめましょう!
牡蠣みたいに美味しい食材は、他になかなかありません。
それを食べたくなくなるというのは、人生を少し損した気分になってしまうと思います。
生牡蠣を楽しむなら、信用できるところからお取り寄せをするか、お店に食べに行くのが一番ですね!

ところで「牡蠣のカンカン焼き」というのをご存知ですか?
いま流行っている牡蠣小屋で主流の、缶に沢山の牡蠣を入れて缶ごと直火で焼くという豪快な料理です。

やり方はとっても簡単で、缶の中に水を入れてフタをし、コンロに乗せるだけです。
家庭でも牡蠣小屋気分をリーズナブルに味わえるので、かなりおすすめです。

コメント

  1. […] […]

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