ゴールデンウィークから夏のボーナス時期は、アムウェイなどのマルチ商法の勧誘に気をつけよう!

生活

進学したり新社会人になった人は、新しい環境に身を置いてから1ヶ月が経ちました。
だいぶ緊張も解けて、リラックスできるようになってきたのではないでしょうか。

しかし、そんな時期に決して油断してはいけない事があります。

それは、マルチ商法の勧誘です。

特にゴールデンウイークから夏のボーナス直後は勧誘が多いので気をつけましょう。

ここでは、これまで実際に僕が何度か「アムウェイ」というマルチ商法に勧誘された経験とその時に断った対策を書いてみたいと思います。

【注意】
「マルチ商法」というのは古い呼び方で、今は「連鎖販売取引」が一般的なようです。
「ネットワークマーケティング」「ネットワークビジネス」「MLM」とも呼ばれていますが、全て同じような内容だと思って差し支えありません。

ここが重要なのですが、この記事はアムウェイそのものを批判する内容ではない事を最初に明記しておきます。

事実、アムウェイはオリンピックでもスポンサーになっていますし、先の東日本大震災においても多額の義援金と物資を支援しています。


知り合いがアムウェイの会員になる

僕のアムウェイ勧誘の初体験は、ちょっと変わっていまして。
あれは大学2年のちょうど今くらいの季節でした。
地方のそれなりのランクの大学生でした。

大学での仲のいい友達が、いきなり「アムウェイって知ってる?」と聞いてきました。
こいつはとある漁師町から出てきたんですが、漁師の実家が相当お金持ちなようで、毎月30万円も仕送りをもらっていました。
こいつの名前を仮に「F」とします。

F「アムウェイって会社のフライパンとか洗剤がすごくいいんだよ。買わない?」
僕「えっ? お前が売ってるの?」

今になって思い出すと笑ってしまいますが、本当にFはこういうアプローチをしてきました。
アムウェイのようなマルチ商法で勝ち組になるためには、勧誘をして会員を増やすのが近道です。
しかしFは最初は会員を増やすのではなく、僕に商品を売りつけてそこで稼ごうと思ったみたいでした。

じつは僕、大学生になって一人暮らしをする時に、父親から言われていた事がいくつかありまして。

「借金はするな!」

「連帯保証人には絶対になるな!」

「アムウェイっていうネズミ講には絶対に引っかかるな!」

こう言われたんですよね……。

なんでも、父親の同僚の息子さんがアムウェイにハマってゴタゴタが起きて、婚約していた女性とも別れたという話があったらしく、とにかくアムウェイには気をつけろと言われました。

でも、それを聞いた僕はアムウェイもネズミ講もなんの事かわからなくて、ただ一人暮らしができるという期待でワクワクしていてロクに父親の話を聞いていなかったと思います。

そんなタイミングで、突然のアムウェイとの接触です。

アムウェイがどういうものか事前にわかっていた事もあり、仕方なく付き合いで台所用洗剤を買いました。
当時は1000円くらいだったでしょうか。

このアムウェイの台所用洗剤は水で薄めて使うタイプで、とても濃い原液がボトルに入っています。
一人暮らしで自炊もたいしてしない自分は、大学を卒業するまでこの洗剤1本を使い切る事ができませんでした。
これ1本で、市販の洗剤30本分くらいあったのではないでしょうか。

商品自体の品質もよく、未だに僕はアムウェイよりも汚れがよく落ちる洗剤に出会った事がありません。
僕は洗剤しか知りませんが、鍋や包丁のセットなど、特に台所用品の品質はかなり高いと評判のようです。

アムウェイの知り合いに会わされる

洗剤を買ってから2週間くらい経ってからだったでしょうか。
Fからついに「日曜日に会って欲しいアムウェイの人がいる」と言われます。

とりあえず、会ってもいいけど、絶対に会員にはならないよと念を押します。
Fは、わかっていると言います。

また、僕だけではなく友人のWとYも一緒に行くことになりました。
Fには内緒で、WとYには父親から聞いていたアムウェイの話をしておきます。

本当は最初から会わなければよかったのですが、怖いもの見たさもあったんでしょう。
とても面倒くさい事になってしまいました。

ケータイが繋がらない地下室へ連れて行かれる

待ち合わせたのは駅前のドトールです。
ここにはFしかいなく、会わせたい相手は会場で待っているとの事。

ドトールを出ると5分くらい歩いた所にある雑居ビルに到着。
階段で地下に降りました。

なんとなくケータイを見ると、電波が入りません。
ここで僕は嫌な予感がしました。
WとYも気付いたようです。

快活でいかにも頭の良さそうな人が登場

ビルの地下に入り、通路の奥にある部屋の扉をFがノックします。
すると中から「どうぞ」と声が聞こえてきました。
Fが扉を開けて、中に入ります。

中は貸会議室のようで、スチールデスクやホワイトボード以外に余計なものはほとんどありませんでした。

そして「こんにちは! 上司(仮名)です!」という声が僕たちに向けられます。
見ると、いかにも快活で頭の良さそうな好青年がいました。

例えるなら「帝一の國」という映画に出演している竹内涼真みたいな人物です。
参考画像リンク

隣には綺麗な女性もいました。
女性は特に名乗りませんでした。

とりあえず、用意されたイスに座ります。
この時点で、もう帰りたい気分になってきました。
ケータイが見られないのが怖い……。

こちらの話を聞き出すのがうまい

まずはノコノコとやってきた僕たちの名前を聞かれます。
こういう仕事をしていれば楽勝なのかもしれませんが、上司さんは、一度名乗っただけの僕たち3人の名前をしっかりと覚えていました。
そして、何かを話しかけてくるたびに必ず名前を呼んでくるのが、なにかそういう勧誘のテクニックなんだろうなと怖くなったのをよく覚えています。

女性が全員にお茶を出してくれました。

まずは、僕たち3人とFが普段から仲がよく、どういう遊びをしているかなどの雑談から始まりました。
時には僕たち3人、時には誰か1人だけへと質問をする上司さん。
色んな事にも詳しく、最初は怖いと思っていた3人もリラックスしていきました。

「権利収入」の話題

そんな感じで雑談も弾んできたところで、上司さんが切り出しました。

「遊ぶにもバイトとか頑張らないといけないし大変だよね」

それはそうですよと同意するW。
Fまでいつも金がないと言い出しました(先にも書きましたが、Fは毎月実家から30万円の仕送りを受け取っています)

上司さんが僕の方を真っ直ぐ見つめて聞いてきます。

「Kくんもバイトだけだとお金足りなくならない?」
「そうですねー」
「バイト代にもうちょっとプラス収入があるといいと思わない?」
「そうですねー」

このあたりは「はい」「いいえ」だと「はい」でしか答えられない質問が続きました。
いま思い返すと、そうやって否定しにくい空気に持っていくテクニックだったのかもしれません。

上司さんが続けます。

「ところで、権利収入って言葉を聞いた事はあるかな?」

WとTは「知りません」と答えました。
僕も合わせて「知りません」と答えます。

「人脈を広げて品質の高いアムウェイの商品をおすすめして購入してもらうと収入が発生するんだけど、自分の子会員や孫会員が売り上げを上げてくれれば、それは自分の権利収入となるんだ。商品の品質はアムウェイだから折り紙付きだし、品質が高いから人にも自信を持っておすすめできるんだ。だから頑張って人脈を広げれば、将来的には普通のサラリーマンでは一生かかってももらえないような金額が1年で手に入ったりするんだよ」
※ここでの説明はあまり覚えていませんが、「子会員」や「孫会員」といった、いかにもねずみ講を連想させるような言葉は使っていなかった気がします。


すると上司さんは、カバンの中からクリアファイルを取り出して、いくつかの資料を見せてくれました。

「権利収入で夢をつかもう」みたいなキャッチコピーが書かれたチラシには、どこかの国のマリンリゾートで楽しんでいる金髪の男女の画像がたくさん載っていました。

また、アムウェイの商品カタログだと思いますが、洗剤や鍋、サプリメントやパスタなんかがズラッと並んでいる本も見せてくれました。

とある質問

色々とホワイトボードにも図を書いて上司さんの説明が続くと、Wなどは結構興味が出てきたようでした。

上司さんが「ここまで色々と解説してきたけど、たぶん興味が出てきたんじゃないかな。ところで質問はある?」とひとりひとりを見回します。

「じゃあKくんは質問ある?」

いきなり聞かれてしまい、何を言えばいいのか困ったので適当に答えます。

「えーっとじゃあ……上司さんは、どれくらい稼いでいるんですか?」

結果的には、この質問が効果的なダメージを上司さんに与えたようでした。

「人脈を広げている途中だからね、まだまだこれからといったところだね」

なんとなく、上司さんの今までの快活さ、勢いがなくなったような気がしました。
上司さんも儲かってないのかなあと空気を察しましたが、ここで面白がって追求するような勇気はありませんので、そろそろ時間だし今日は帰りますと上司さんに伝えると、あっさり開放してくれました。

「決して悪い話ではないから、次に会う時にまでに前向きに考えておいてよ」

と言われてから、僕たち3人はその場を逃げ出す事に成功しました。

後日談

後日、Fに詳しく聞いてみると、Fの現在の売り上げは僕が買った洗剤だけ。上司さんの売り上げはFに売った洗剤数本と鍋のセット。他に子会員がいるのかは知らないとの事でした。

まあ、もともと会員にはならないと断っていたので、上司さんからしても僕たちは「人脈を広げる」練習相手だったのかもしれません。

数年後、別の人からも何度かアムウェイに勧誘されましたが、すべて最初にキッパリと断るようにしています。
あの時はいい経験をしたと思いますが、話を聞くと僕たちは運が良かった方で、もっとキツい勧誘がいくらでも存在するようです。
面白半分で話を聞きに行くのは絶対に辞めた方がいいでしょう。

最初にも書いたとおり、アムウェイ自体を否定しているわけではありません。
自分なら稼げると思えばどんどんやればいいと思います。

勧誘発生フラグに注意!

アムウェイの勧誘でよくある手口を紹介しておきます。
これはマルチ商法だけではなく、保険の勧誘などにも見られますね。

何年も音沙汰がなかった知り合いから連絡が来る

たいして仲が良くなかったような知り合いから数年ぶりに連絡が来るというのは、かなりの高確率でアムウェイなどのマルチ商法の勧誘か、女性なら保険の勧誘です。
久しぶりに会おうと言われたら、最初に勧誘ではないかを確認しておきましょう。
しかし、勧誘ではないと確認したのに実際に会ったら勧誘だったという場合もよくあります。

意識の高いSNSグループでのオフ会

「将来」「夢」「自由」などのキーワードが入った、いわゆる意識が高い系のグループからオフ会に誘われて行ってみたらアムウェイの勧誘だったというのもよくあります。
スキー合宿のつもりで参加したのに夜になったら勉強会と称した勧誘が始まったら逃げ場がありません。
信用できる相手と以外は、遠い場所には行かない方が無難です。

まとめ

アムウェイに限らず、マルチ商法の勧誘は連休後やボーナス後に特に多いように思います。
また、宗教の勧誘にも充分に注意しましょう!

「自分は勧誘になんか引っかからない」
「勧誘されたら論破してやる」

このような考えが一番危険です。
相手は勧誘のプロです。



Posted by kukoshakaku